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2018年 分水嶺トレイル

7月14日~16日にかけて行われた分水嶺トレイルBコースに伊藤が参加してきました。

知らない方も多いと思うので簡単に説明すると、コースはAとBの2つで、スタート場所と距離、一部コースが違います。私の出たBコースの方が距離や時間が長く、今年の大まかなコースは奥多摩駅→雲取山→甲武信ヶ岳→金峰山→瑞がき山→信州峠→清里平沢駐車場までの距離97キロ、累積標高9650M、制限時間は64時間でした。コース上に4つの百名山があります。トレランの大会ではないので、関門はありますがエイドはありません。食料、水等必要な物は全て自分で背負って行動します。宿泊は基本決められた山小屋のテントサイトで幕営、緊急時等は山中でビバーク。山小屋での飲食物の購入は対応可能な時間のみ可、必携装備にはロープ、スリング、カラビナ等もあります。また救命講習の受講も参加者要件に入っています。途中にバリエーションルートや地図読み区間が設けられています。参加はソロか3~4人のチームに限られ、申込は過去5年位の山行経験等を提出し書類審査により参加が決まります。

伊藤は3名チームで申込したのですが、チームメイトの1人が参加できなくなり、事務局承認の元、Bソロでの参加となりました。 今回BコースのCPと関門、当初計画は以下の通りです。 スタート奥多摩駅14日午前0時               

伊藤の計画 CP1雲取山荘(約21キロ) 14日 9:00アウト  14日 8:00アウト CP2雁坂小屋(約44キロ) 14日20:30イン   14日18:05イン CP3大弛小屋(約60キロ) 15日 7:30イン   15日 6:00イン CP4富士見平小屋(75キロ)15日19:30イン   15日14:45イン 16日 3:30アウト  15日23:00アウト G清里平沢駐車場(97キロ) 16日16:00     16日10:45 当初立てた計画としては、雁坂小屋までは寝ないで行き1回目の仮眠は雁坂小屋かその先の破風山避難小屋(雁坂峠と甲武信ヶ岳の間にある)、関門時間はCP3大弛小屋が厳しそうなので、そこまでは睡眠時間を削ってでもたどり着く、CP4富士見平小屋では時間的に余裕があるはずなので、ビールを飲んでしっかり寝るということにしました。  スタート時は蒸し暑さもなく水の消費が予想より少なく進めた。途中から同行者としりとりをしながら眠気を飛ばし、順調に石尾根を登り雲取山荘へは7時に到着し、7時35分には出発した。(計画▲25分)雲取山を経て奥秩父主脈縦走路へ、

標高2000M位まで上がっているので下界と違い暑さをあまり感じること無く、小休止を入れながらしりとりを継続して将監峠(昼食や水汲みで40分位休憩)、唐松尾山、雁峠、燕山、古礼山、水晶山を越え、CP2雁坂小屋へ18時4分(計画▲1分)に到着。

コーラ飲もうとしたらソフトドリンク系は全て売り切れで、お湯を沸かしながら指定地でツエルトを張り食事と休憩、結局30分位しか寝られず21時過ぎに出発した。 雁坂嶺、東破風山、西破風山と眠くはないが足取りが重く休憩が増える。西破風山からの岩場を慎重に下り破風山避難小屋へ、CP2を計画より1時間20分早く出ているのに、ここで貯金がほぼなくなる。休んだせいか一向に調子が上がらない感じ、甲武信小屋までは同行者に引っ張ってもらい計画通りの時間をキープ、

甲武信ヶ岳山頂から国師ヶ岳へ向かう(コースタイムで5時間15分)、ここが暗いし単調で長く感じる、だんだん疲れてくるし、今回途中自分が地図上のどの辺りにいるのか分からなくなり、CP3の関門に間に合わないかとひやひやしたが6時47分(計画+47分)でたどり着いた。計画では30分位の朝食休憩の予定であったが、食欲が無く身体もだるかったので9時出発として、コーラを買い、水を補給しベンチで横になった。ベンチは金峰山の登山口にあり、横を通る人の声が聞こえる。「あの人あそこでずっと寝ているの?」「この時間だからそうだろ」みたいな会話が2、3回聞こえてきた。少しうとうとしたが、食べられない不安を感じながらほぼ予定時間に出発した。 大弛峠~金峰山はハイカーの多い人気のルートで大勢の人が歩いている。ハイカーをパスしながら意外と順調に金峰山へ、五丈石へ登る余裕もなく大日岩へ下るが、岩場で登ってくる人も多く所々渋滞が発生、山梨側から吹き上げてくる風が気持ちよく足が止まる時間が増えてしまい、大日岩までコースタイム以上かかってしまった。ここから小川山へは破線ルートだが直前に試走しており、イメージはつかめていたはずだが、八丁平からの登りが長かった。やはり部分的な試走は荷物の重さも軽いし、身体の疲れもないので比較的楽だと感じていたが、本番で来ると感じ方が全然違うことを実感した。

富士見平小屋へは確か18時過ぎに到着、持参したカップ麺と食べ残していたアルファ米に味噌とお湯を入れ食べ、ビールも飲んでツエルトに入り2時間位ぐっすり寝た。予定通り23時過ぎに瑞がき山へ向け出発、不動沢の丸太の渡渉は増水のためルート変更で林道を遠回りして、地図読み区間に突入することになる。林道から山梨長野の県境尾根に上がり信州峠に向かう地図読み区間は、県境尾根に出る頃にはすっかり明るくなり、地図読み先生の指導の元順調に信州峠(午前6時53分着計画+1時間30分と休憩が多過ぎました)まで進んだ。 ここからゴールまでは残り10キロ、日差しも強くなり、風があまりないので体感温度がどんどん上がる感じで、この区間が暑さとの戦いになりました。ここまで来るとゴールに用意されている冷たいビールが早く飲みたいとか、温泉入ってさっぱりしたいとか、美味しいご飯が食べたいとか、現実的な世界に戻ってきたような感じがして心も躍りますが、コース的には横尾山から先のアップダウンの連続や藪こぎ、階段など簡単にはゴールさせてもらえません。目の前にやっと飯盛山のお椀のような山容が見え、ゴールが近いことを確信する。13時4分ソロのメンバー4人でゴールしました。

61時間の旅は長かったような気もしますが、楽しく活動することができ充実した時間でした。スカイランニングやトレイルランニングとは全く違いますが、同じ山というフィールドをファストハイクで長時間楽しむのもいいものです。

完走率 Bソロ70%、Bチーム36%、Aソロ61%、Aチーム41% 

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